SSブログ

映画50「共喰い」 [映画]

映画「共喰い」を観る。

 作家・田中慎弥の第146回芥川賞に輝いた同名小説を、『東京公園』の青山真治監督が映画化した人間ドラマ。山口県下関市を舞台に、行為の際に女性を殴る性癖を持つ父親と、そんな父親の血を持つ事にいらだちを募らせる高校生とのひと夏の物語が展開する。主人公の少年を「仮面ライダーW」の菅田将暉が繊細に演じる。

=STORY=
 昭和63年夏。高校2年生の遠馬(菅田将暉)は父親とその愛人・琴子とともに山口県下関市に暮らしていた。母親の仁子は川を挟んだ向こう側で魚屋を営んでおり、遠馬は時々仁子に魚をさばいてもらいに行っていた。日ごろから父親と琴子の情事を目にしている遠馬は、性交の際に父親が女に暴力をふるうことを忌み嫌っていたが、幼なじみの千種と暴力的なセックスをしてしまい、自分にも父親の血が流れていることに愕然とする。千種とはそのことが原因で関係が悪化してしまう。台風が近づいてきて町中が水浸しになる中、琴子は身重の身でありながら家出する。父親が憤怒しながら琴子を探していると、遠馬と仲直りしようと神社で待ちわびる千種を見つける……。

 主演の菅田将暉くんが好きで、最近では、悪役・・嫌な役どころが多いが昔から注目していたのと作品が気になって見に行った。今回はヘビーな作品だと腹を括って気合いを入れて観た(笑)

 芥川賞の授賞式で田中慎弥が「もらっといてやる」と言った癖のある人物がどんな作品なんだろうと興味をもったのもあるが、「共喰い」というタイトルからもっとエグイ感じかと思っていたがそこまでではなく感じた。
遠馬を苦しめる、光石研演じる円という父は暴力的な性癖の持ち主ではあるけれど、子供に対しての愛をちゃんと持ってはいるが、自分の欲望に純粋というか素直であるため、子供みたいな愛らしさも感じられた。けど暴力ふるう人は大っきらいだけど(笑)。また女性3人がそれぞれ逞しい。何より母である田中裕子さんが相変わらず凄い!愛人の琴子さん役の人も嫌いじゃないし、出演者みんな良かった。こんな凄い環境の中で遠馬はそれ相応の思春期の悩みを持ってはいるが、良くグレずに成長したと思うほど良い子に育ったなぁと思った。
一般的に好まれる作品ではないが、当日でもそこそこ幅広い年齢層のお客さんが劇場に足を運んでいた可もなく不可もなく、コアな人向きな映画でした。
130919+共喰い.jpg
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。