SSブログ

舞台19「八犬伝」 [観劇]

舞台「八犬伝」を観る。

 仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌―― 文字が浮き出る不思議な玉を持つ8人の若者。不思議な縁(えにし)で結ばれた彼らを待ち受ける、苛酷な「運命」とは―― 。
お馴染、「八犬伝」が新たな物語となって甦る。
原作:滝沢 馬琴  「南総里見八犬伝」 台本:青木 豪 演出:河原 雅彦 出演:阿部サダヲ 瀬戸康史 津田寛治 中村倫也 近藤公園 尾上寛之 太賀 辰巳智秋 二階堂ふみ / 田辺誠一 他

 台本:青木 豪氏のコメント(添付)
「八犬伝を書きませんか?」とオファーされて、すぐさま快諾させて頂いたのは、関わらせていただく皆様が魅力的だったのもあるけれど、何より原作が「過去の話」で、かつ「いつらでもデタラメが書けそう」だったからだ。震災と原発以降、世の中があまりにもデタラメになってしまって、オファーが現代の話や未来の話だとしたら、書いたそばから嘘くさくなりそうで、僕にはその時、書き終える自信がなかった。この公演よりも早く、別所で八犬伝の舞台があると聞くが、ひょっとしたら多くの人が、安心して楽しめるデタラメを求めているように思えてならない。
 原作の八犬伝はハッピーエンドに終わるが、それは決して当時の世相がハッピーだったからではなく、むしろ「世の中があんまり酷いので、物語の中でぐらいハッピーに終わりたい」と馬琴が願ってのことだという説がある。馬琴様には申し訳ないが、今回の舞台はハッピーエンドには終わらない。といってバッドエンドにもしていない。元来僕自身が馬琴様よりもスケールの小さい人間だからなのかも知れないが、今を生きるものとして、やすやすとハッピーエンドを信じられないし、といって訳知り顔で観客の後味をただ悪くするようなバッドエンドを語るのも陳腐だと思ったからだ。過去の話ではあるけれど、今を生きるものとしてのエンディングを書けたと信じている。結局はだから、これは現代の物語になっているはずだ。当然エンディングだけでなく、幕開きからのすべての時間、芝居として楽しめるよう努力した。
 今を生きるお客様に、豪華なキャストとスタッフに支えられた現代の「八犬伝」を楽しんでいただけたら幸いである。 

 舞台始まってのオープニングから阿部サダヲくんがやってくれました!!掴み方が上手い!会場からこんなに早く笑いが取れるなんてさすが!
 
 話は丁寧に細かく前半は描かれていたので、これ2時間で終わるのか?と思うほどでしたが、後半はざっくり進みつつ、私の知っている原作とは違う展開が繰り広げられていった。演出も面白く、和太鼓演奏があったり、ちょっとした踊りと見え切があったりで良かった。
 
 キャストそれぞれがいいメンツで上手いし、特に津田寛治さんや田辺誠一さん、あと良かったのが尾上寛之くん、二階堂ふみちゃんは初舞台でもいい演技化けしていました。またセットも大がかりでだったし、刈谷もなかなか大きい小屋だった。

 東京・大阪・そして愛知、刈谷での公演。しかも千秋楽が刈谷っていうのもなんだか有難い!どんどんいい舞台公演が名古屋で公演してくれる事を願いたい。

 「八犬伝」が好きな私としては、また違ったオリジナルな楽しく観れた舞台でした。
130413 八犬伝.jpg
nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 1

コメント 2

南総里見八剣伝は… 全編98巻28年

         
南総里見八剣伝は…
全編98巻28年の歳月
         
そんな作品が・・・ 
         
演劇で,数十分で表現出来るかって疑問ですょね。
by 南総里見八剣伝は… 全編98巻28年 (2013-05-01 21:33) 

みっちゃん

nice や コメントありがとうございます。

南総里見八犬伝、さすがに長編で読んでられませんが、何か読みやすい書物があればちゃんと読んでみたいものです(笑)
by みっちゃん (2013-05-02 18:42) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。